2008年 8/20〜23 蝙蝠〜仙塩尾根〜小太郎
塩見岳
、蝙蝠岳、北荒川岳、新蛇抜山、阿倍荒倉岳、西農鳥岳、間ノ岳北岳、小太郎山

一日目
朝、自宅を出て、伊那大島から8月いっぱい運行中のバスで鳥倉林道を登山口まで行く。その日は三伏峠小屋で宿泊。

二日目
朝弁を注文していたので、翌日はカイデンを点けて暗い道を塩見岳へと進む。小雨交じりの深いガスだが本谷山に着くまでに塩見のシルエットが見えるほどに晴れてきた。


夜が明けてくるとガスも消えてゆく

塩見のシルエットが大きい

来し方の本谷山

塩見への登り、厳しい

二度目の塩見岳西峰

蝙蝠は始めはガスの中だったが

白根南嶺の奈良田越が見える

優美な蝙蝠岳が姿を現す

富士もお出まし

荒川三山も全貌を見せる

白根南嶺の雲も取れてくる

蝙蝠岳山頂 84座目

塩見岳の雲も少し上がる

ガスの中では迷いやすいと言う広尾根


灌木帯の道は、かぶっている枝葉を
掻き分けると虫が多くて閉口した

雲が上がった、北股岳と蝙蝠岳


仙塩尾根にあるマルバダケブキの
大群落、圧倒された


北荒川岳

塩見岳を振り返る


新蛇抜山から井川峠越しに見る鋸岳
熊ノ平小屋が見える


左から、間ノ岳、西農鳥岳、台形の農鳥岳、
そして広河内岳、大籠岳、笹山の白根南嶺が続く
 
 
蝙蝠岳は美しく、素晴らしい山だった。その行程もほぼ快適だったが、潅木帯に入ると虫がうるさく閉口した。そのピストンで張り切りすぎたのか熊ノ平までの仙塩尾根は長く辛かった。新蛇抜山へは登山道から外れて一面に敷き詰められたイチゴやハクサンフウロを踏んで行く道のない山。阿倍荒倉岳は道からすぐ。新蛇抜山から見えた熊ノ平小屋にはなかなか着かなかった。カーボショッツのお世話になる。熊ノ平小屋では持参の食料を少しでも片付けるべく素泊まりにした。大きなテラスがあって思う存分寛げた。しかし、日本酒がないのにはがっかり、おかげで11時に目を覚ましてから2時頃まで眠れなかった。
三日目 
 見事に晴れて本行程のハイライト、360度の展望を思う存分堪能した。熊ノ平小屋を未明に出発したときは深いガス、しかし間ノ岳のどてっぱらを貫く巻道に入ると徐々に晴れ渡り、農鳥岳へのピストンに向かう頃には、雲海の上にくっきりと見渡す限りの展望が広がっていた。
 でも農鳥小屋のオヤジ(話に聞いていたとおり好感度あふれる個性的な人)に、「今日はどこまで行くんだ?できるだけ今日中に下りてしまえ、明日は崩れるぞ」と言われてびっくり。でも翌日はその通りの天気になった。
 覚悟していた間ノ岳の長い登りを順調に終えると、そこからは35年前に歩いた道を進む。北岳山荘は中を見なかったが、トイレの設備が新しくきれいだったので、いい小屋であることは間違いなし。次回は肩の小屋に泊るよりも、ちょっと無理してもここに泊りたい。北岳の登りはさすがに疲労が足にまとわりつくようで、しんどかった。予定よりだいぶ早く肩の小屋に着いてビールと日本酒を飲みながら寛ごうとしたが、その頃には雲が上がって展望はほとんどなく、しかも寒くてまいった。

熊ノ平から三国平へ、
まだ真っ暗、しかもガスの中

農鳥の稜線からやっと来光

朝日を浴びて気持ちいい!

間ノ岳のど真ん中を通る巻き道
実に快適なコースだ

農鳥の稜線、
富士山はやっぱり日本一だ

農鳥小屋から間ノ岳

手前、西農鳥と右が農鳥

富士はほぼ一日中姿を隠さなかった

今夏二度行った中央アルプス

塩見から荒川、赤石、大沢・兎まで

農鳥岳と富士

西農鳥岳山頂

間ノ岳の向こうに北岳がお出まし
遠くに八ヶ岳

農鳥岳山頂

間ノ岳へ向かう

富士は何度も撮りたくなる

仙丈、甲斐駒、北岳

北岳の高さに負けぬ団十郎

北岳山荘が見える

北岳はさすがに厳しい

人に慣れたイワヒバリ

肩の小屋に到着

四日目
 昨晩は寒い中をがまんして日本酒をしっかり飲んだので、夜中に何度も目を覚ましながらもたっぷりと睡眠がとれ、体の疲れもかなり回復したようだ。これまで通り暗いうちに小屋を出ると、雲海の上に富士や団十郎のシルエットが浮かんでいる。荒天を思わせるのでカッパの上下を着用してカイデンを点けて出発する。小太郎の分岐近くまで来ると、ガスで隠れながらも素晴らしいご来光をおがめた。やはり山は早出に限る。小太郎は、分岐に着く前に稜線を見通せたが、ピストンに入ってからは霧雨交じりの強風で先の見通しもきかず寒かった。想像していたよりも岩嶺の稜線が多く時間がかかる。潅木帯に入るとハイマツ等の枝がうるさくかぶり、うっとおしい。濃霧の中にうっすらと見えるピークに何度もだまされながらも、山梨百名山の道標が立つ小太郎山に到着。広河原への下りはいつも通り長く苦しいのを覚悟していたが、体調が良かったのか、順調にあっさりと下りきってしまった。


小太郎分岐の少し手間へで
ご来光を向かえ、しばし佇む

しばしば動きの早い雲に遮られるが
きれいな夜明けであった。

ついこの前まで5時前だった日の出が
もう5時数分過ぎになってしまった

小太郎山尾根

100高山、89座目の小太郎山山頂

 4泊5日の予定を3泊4日で歩けた。自分でも良く歩いた、良く歩けたと思う山行だった。山小屋を使うと荷物が軽くでき、それが歩ける大きな要因だと思った。でも、やはりテントがいい、とつくづく実感した。山に入ると食欲が落ちて小食になり、そのためか、昼を過ぎるとエネルギー不足を痛感する。だから今後もカーボショッツは必須アイテムになりそうである。

2008年   出発時刻 休憩   到着時刻 所要時間 休憩  
8月20日 北越谷 6:03 西国分寺 6:57      
(水) 西国分寺 7:04 立川 7:11      
  立川 7:21 スーパーあずさ1号 岡谷 9:21      
  岡谷 9:35 伊那大島 11:35      
  伊那大島 12:25 バス 登山口 14:15       
   登山口 14:15 0:05 三伏峠小屋 16:30 2:10   夕食
            2:10   朝弁
                 
8月21日 三伏峠 4:05   本谷山 5:10 1:05 0:10  
(木) 本谷山 5:20 0:05 塩見小屋 6:45 1:20    
   塩見小屋 6:45 0:05 塩見岳 8:00 1:10    
  塩見岳 8:00   北俣岳分岐 8:20 0:20 0:20  
  北俣岳分岐 8:40   蝙蝠岳 10:00 1:20 0:10  
  蝙蝠岳 10:10   北俣岳分岐 11:40 1:30 0:20   
  北俣岳分岐 12:00 北荒川岳 13:05 1:05 0:15  
  北荒川岳 13:20   新蛇抜山 14:20 1:00 0:10  
  新蛇抜山 14:30   安倍荒倉岳 15:15 0:45 0:15  
  安倍荒倉岳 15:30 0:10 熊ノ平小屋 15:55 0:15   素泊り
              9:50 2:00  
                   
8月22日 熊ノ平小屋 4:00    三国平 4:45 0:45 0:15  
(金) 三国平 5:00 0:15 濃鳥小屋 6:50 1:35 0:10  
  濃鳥小屋 7:00    西濃鳥岳 7:45 0:45 0:15  
  西濃鳥岳 8:00   濃鳥岳 8:20 0:20  
  濃鳥岳 8:20   西濃鳥岳 8:50 0:30 0:10  
  西濃鳥岳 9:00   濃鳥小屋 9:25 0:25 0:15  
  濃鳥小屋 9:40   間ノ岳 10:55 1:15 0:25  
  間ノ岳 11:20   中白峰 12:00 0:40     
  中白峰 12:00   北岳山荘 12:20 0:20 0:20  
  北岳山荘 12:40 0:10 北岳 13:50 1:00 0:15  
  北岳 14:05   北岳肩ノ小屋 14:25 0:20   夕食
         7:55 2:30 朝弁
                   
8月23日 北岳肩ノ小屋 4:40 0:15 小太郎尾根分岐 5:10 0:15    
(土) 小太郎尾根分岐 5:10   小太郎山 6:15 1:05 0:15  
  小太郎山 6:30 0:10 小太郎尾根分岐 7:50 1:10 0:10  
  小太郎尾根分岐 8:00 0:10 白根御池小屋 8:55 0:45 0:15  
  白根御池小屋 9:10   大樺沢分岐 10:00 0:50 0:10  
  大樺沢分岐 10:10 0:10 広河原 10:45 0:25    
  広河原 12:30 バス 甲府 14:26      
  甲府 15:03 あずさ20号 北越谷 17:18      
             4:30 1:35  

  標高百名山へ